メカ彼!

あたしはあっけにとられながら気絶するおじいちゃんを見た。

「あ、気にしないで。結構これって長生きに効くんだよ。命に別状はないし・・・ただ刺激がありすぎるだけなんだ」

那衣斗くんは苦笑し、おじいちゃんを奥にあったベットに寝かせた。


「これで嫌でもわかってくれるかな?」

「うん・・・」

「そっか」


那衣斗くんはホッとしたようだ。


「僕はね、人を電気ショック出来る危険なロボットなんだ。下手すれば人を殺すことだって出来るんだ」

那衣斗くんは静かに話し始めた。


「うん」


「だけどね、僕が生まれた理由はそんな危険なことをさせるためじゃないんだ」


「え?」


「じいちゃん・・・僕を作ってくれたあのじいちゃんは博士なんだけどね、僕を作った理由は”ロボットでも人を愛することが出来る”ってことを証明したかったからなんだ」


「はい??」


ロボットが人を愛する?


「博士は、ロボットにも心があることを誰かに教えたかったんだと思う」

那衣斗くんは「ハハ」っと笑いながらあたしを見つめた。