「なんで無理なん?」



「………」



私は彼の問いに返事ができなかった。私はいとこの彼への思いは友達にも言ったことが無かった。内緒にしていた。だから、断る理由を考えていて無言のまま…



静かになった空気を切ったのは彼のほうだった



「今、付き合ってる人…いる?」



私は口を開かず下を向いたまま首を横にふる



「じゃあ……好きな奴……いる?」



私はこの問いに「うん」と素直に言えなかった。消そうとしているこの思いに立ち向かうつもりがなかった……でも、嘘をつきたくない