「葬式は金がかかるんだよ…あんたまで仏になられちゃあかなわないからね」
憎まれ口を叩きながら
りえさんの手は止まらない。
「…私が…殺したんですよ…」
「なんだって?」
「私が…天国なんか…この世にないって
りささんに…だから…いつも…」
いつも地獄の夢を見るようになった。
人を殺した罰にしたら
軽すぎるくらいなんだろう。
彼女はいつも恐ろしい顔で
私を待って居てくれる、あの夢の中で。
―いったら、笑ってくれるのだろうか。
私の右頬にすらり涙の筋が出来る。
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