突然後ろの寝台から物音がした

『やばい。見られる…』

そう思って涙を拭いたけど間に合わなかった。

北村さんと目があってしまった。
「どうしたの?」

初めてトラックの中でかけてくれた声は、以外と見た目と違い優しかった。


その言葉に涙がまたこぼれそうになるけど
大きく息を吸い込んで笑顔で答えた。

「あくびがでてしまったんです…」

とっさにいつもの自分の笑顔を見せた。