「どうして僕なの?僕ケンカ全然強くないよ?」

「!?
強くないのか?」
と西山

まわりをみると高杉以外みんな目を丸くし驚いていた……なんで?
当たり前じゃん
ごく普通の生活をしてきたからケンカなんて縁がなかった

「あいつホントにあの龍谷家の人間なのか?」
「でも名札に龍谷って書いてあるぜ?」
「偶然同じ名字とか?」
「心と腹が痛い」

と一時の沈黙のあとまわりがざわざわしだした
(最後のは例外)

龍谷家?
何が言いたいんだろう…

「お前ら静かにしろ」

高杉がいつもより低い声で言うとまわりが一瞬で静かになった

「僕の家ってなんかの名門なの?」

「聞かされてない系!?」
佐藤が露骨に驚いた

「なにを?」

「龍谷家ってのはね…」
「ストップ」
説明しようとした千葉の言葉を高杉がさえぎった