夕焼けから夜空へ変わる最中。 生温い風になびく空の髪。 涙に濡れた顔。 赤い瞳。 屋上ギリギリに立ちすくんでいる空。 「…お父ちゃん…うちも…すぐ行くで…。」 空を見つめる。 「…忠義…ごめんな…。ごめん…。」 目を瞑る。 涙がこぼれる。 風に身をまかせ空へと飛び立つ空。 鳥のように空へと消えていく。