「 なんだよ? 」
不思議そうにあたしの前にしゃがみこみ、あたしの顔を覗きこむ。
晴はいつもこうやって、心配してくれるんだ。
あたし、いっつもそれに甘えてばかりじゃん。
ついこの前まで晴の優しさに気付きもしなかった。
「 あの……いつも、 」
「 うん? 」
「 ありがと 」
「 …………は? 」
わけが分からない。って感じであたしを見る晴。
そりゃそうだよね。何もしてないのに突然お礼言われてるんだし。
「 それ、だけ。 」
「 いきなり何?どうした? 」
「 もういいから行っていーよっ 」
晴を押して無理矢理向こうにおいやった。
顔が熱いのが自分でも分かる。お礼1つで何を照れてるんだか。

