罪悪感は捨てよう。
悩んでも仕方ない。
前に進むしかないよ。
一言一言があたしとクロに重くのしかかる。
どうしよう。
どうしよう。
どうしよう。
どうしよう。
今やってることは間違いだとあたしとクロは分かっていたつもりだ。
でも事の重大さが今頃になって身にしみてきた。
あたしとクロは絶対にやっちゃいけないことをやってしまったんだ。
「誰かっ」
鼓動がピークに達したその時だった。
目の前がぱっと明るくなり驚いてクロを見ると、彼の手は電気のスイッチにあった。
真っ暗だった空間に電気の光が差し込んで眩しい。
「大丈夫ですよ」
声でばれないよう口を抑えながらクロは静かに呟いた。


