クロの部屋に七瀬先生を閉じ込めてから1日目の朝。

あたしとクロは何事もなかったかのように登校した。


「七瀬先生大丈夫かな」


学校に着くまでしきりに七瀬先生を心配するクロにあたしはため息を吐いた。


「大丈夫よ。外から鍵をかけたし逃げられることはないよ」

「俺が心配してるのはそういうことじゃないよ」

「じゃあ何?」

「考えてみろよ。起きた時自分の腕に手錠がかかっていてそこから逃げられないようになっていたら?きっとパニックになるよ」

「だから何?」


あたしは冷たく言い放った。

クロは眉を寄せあげて情けない顔を見せた。


「そんなに心配するならもう逃がしてあげたら?きっとまだ寝ているだろうし今からでも遅くないよ」

「でも」

「早く戻れば?」


クロはますます情けない顔になって今にも泣き出しそうだった。

サーファーに変身した時の彼とはまるで別人だ。

か細い声でクロはいった。