Act.1


帰りたい。
帰りたい。

あたしは何度もそう願う。

でもね。

もう一人のあたしが囁くの。

馬鹿みたい、って。

あたしに帰れる場所なんて一つもない。

あたしは永遠に籠の中から出られない。

あなたという籠の中から

ずっと。