悲恋‐幼い恋‐




あたしの反応を見て
瞭良くんはため息をつく。


「なんもしないから、早くしろよ」


面倒くさそうにあたしを引っ張り前に進む。


あたしの頭には
あの時のことが浮かんだ。




どんなに叫んでも、誰も助けに来てくれなくて。

怖くて、怖くて…

死にたいけど、
怖くて…


なにも出来なかった。



「瞭良くん…」

「なに」

「怖い…」

瞭良くんは、一瞬動きを止めて、「悪い」と言って手を放した。