何処からか水の流れる音が聞こえた。 ………人の気配がする。 風呂場からだ。 「瑠実……??」 血の臭いは、ここから くるようだ。 ピチャン… ……水滴の落ちる音だ。 まさか、と思いながらも拭えない不安。 ゆっくりと扉に手をかける。 「…………………瑠実!!」 由姫のヒステッリックな叫びが響いた。