「ところで、涼子ってどこに住んでるの?」
涼子は日本酒の瓶を指差した。
「桜嵐」…日本酒?
「あれが私の家…
昔からの造り酒屋なの」
「え―!!
駅前通りの少し先にある…あの酒蔵?
あの凄い旧家!?」
桜酒造と言えば、全国区の造り酒屋だ。
あれだけの酒蔵になると、色々あるんだろうな…
それで、自分の家の事を話したがらないんだ。
ん…?
それなら、なぜ私に話してるんだろう。
涼子はいつもクールで、かなり凛々しい。
でもこの夜はかなり呑んでいたので、いつもより口数が多かった。
地元の事をあれこれ話したり、好きなアーティストの話を一生懸命していた。
その話の中に、Gの事も少し話した様な気がする…
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