「順子――!!」

「小夜子!!
こっちこっち!!」

私はその場で、思い切り手を振った。


「じゃあ、また連絡するね」

茜さんは、改札の方に歩いて行った。


茜さんと入れ違いで、小夜子が歩いて来た。

小夜子が首を傾げながら、私に尋ねた。
「あの人…」

「茜さん?
あの事件の時、私を助けてくれた人だよ」


あ、こんなに呑気に話している時間は無い。

小夜子の腕を掴むと、駅前通りを渡った所にあるファーストフード店に入った。


席に着くとコーヒーにミルクと砂糖を入れながら、小夜子に話をした。

現状、原因は全く分からない事…
そしてこれらの異常現象は、私達3人にしか起きていない事を。


正直、事態は悪化する方向にあるし、お互い忌まわしい過去があるだけに、マメに連絡を取り合う事を決めた。


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