3人で北山駅まで行き、駅前のハンバーガーショップで2時間程喋り倒した。
「そろそろ出よっか?」
小夜子が立ち上がろうとした時、倉橋さんが私達の所に険しい表情で歩いて来た。
「う―ん。
なぜあなた達は、普通なら関わる筈がない事に、こうまで巻き込まれていくのかねえ…」
溜め息混じりに、そう私達に言った。
「……―――あなた達の背後に、親子が見える。
意思とは関係なく、引き離される感覚…
悲しい思い、そして憎悪――
よく覚えておいて、必ず分かる時が来るからね」
3人共、硬直したまま声も出せずにいた…
それもその筈――
倉橋富子さんは、日本一能力が高い霊能者でありながら、人の生死に介入してしまった事を後悔して引退した人物…
田舎のハンバーガーショップのオーナーになった現在も、その能力は健在だ。
その霊視に、まず間違いはありえないからだ…
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