私は駅前通りを、本町駅に向かって歩いていた。

ふと視線を前方に移すと、少し先を見た事がある後ろ姿が歩いていた。


涼子…?


その女性は、スッと路地へと曲がって行った。

人違いかな…




自宅に帰ると、直ぐにパソコンの前に座った。

私が加入している、全国版のオカルトサークルにアクセスする為だ。


以前からオカルト好きな私は、このサークルでは結構有名人だ。


急いでインターネットを接続し、サイトを開いた。

「耳鳴り」や「圏外」についての情報を検索しても、全く無い…

情報を募っても、当然の様に全く反応が無い。


これは未知の現象の様だ…自分で調べるしかない。

でも一体何を…?


まあ、まだ何か自分の身に危険があった訳ではないし…
当面は、様子をみるしか方法がない。



そんな思いとは裏腹に、1年前の惨劇が鮮やかに蘇ってきた。

聞いていない筈の佐知子の笑い声が、頭の中で何度も何度も響き渡った…


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