曲が終わるまで、私はベンチで頭を抱えて座っていた…

曲がスタジオ全体に流れていたからだ。


曲が終わり、オーナーが携帯電話を持って出てきた。

「2、3日中には出来ると思うから、その頃に、また寄ってみてくれるかな?」

「分かりました。
宜しくお願いします」



あの声は確かに…



不気味な何かが自分に迫り来る事を感じながら、スタジオGIGから外に出た。

扉を開けると、慌てて階段を上がって行く女性の後ろ姿が見えた!!

私は急いで階段を上がり、周囲を見回した。


ここは何も無い路地で、隠れる所はどこにも無い。

それなのに…
路地に女性の姿は無く、湿気を含んだ空気が身体に纏りつくだけだった。



一体誰が…


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