「多分これは、桜井さんの最後の曲です…

理由は話せば長くなるので…とにかく、今は私の携帯電話の中にしか存在していません。

CDとかに、録音出来ないものでしょうか?」


「出来るよ…」

オーナーは、私の長い間の携帯電話の中にあった重荷を、あっさりと振り払ってくれた。


私はこの名曲を、自分の携帯電話の中だけに埋もれさせておく事に、ある意味罪悪感を覚えいた。



オーナーは私の携帯電話を手にすると、ミキサー室に歩いて行った。

オーナーについて行くと、機械と携帯電話を接続しながら言った。


「最近は、携帯電話に録音した曲を持ち込む若者も多くてね…

知り合いに頼んで
器具を作ってもらったんだよ。

よし――!!」


【one】が携帯電話からではなく、室内のスピーカーから大音量で流れ始めた!!


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