冷たい缶コーヒーを渡され、ベンチに並んで座った。


「あ、あの…
もう直ぐ、Gの追悼集会があるみたいですけど――

御存じですか?」


オーナーは少し驚いた表情をしたが、嬉しそうに言った。

「いや…
知らなかったが、もしそうなら私としては非常に嬉しいよ」

「こちらに取材に来ていた元雑誌社の人が、小規模ですけど駅裏のライブハウスで開催するそうですよ…」


オーナーは、目を細めながら私の話を聞いていた。

私はいよいよ、今日来た理由を切り出した。


「それで…
実はオーナーに、聞いて頂きたい曲があるんです」

私は携帯電話を開き、データフォルダの中にある曲を再生した。


アコースティックギターだけの演奏に澄んだ歌声が、静かに流れ始めた――


「こ、これは…
桜井君の歌声じゃないか!!」


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