並木通りと駅前通りの中間にある路地。
殆ど日が当たらず、昼間でも薄暗い道だ…
一瞬横切る人はいても、歩いている姿は殆どいない。
路地に入り少し歩くと、左側にスタジオGIGの看板が見えた。
久し振りに、ここに来る…
地下に下りる階段、木の扉が懐かしい。
「こんにちは」
中に入ると、スタジオとスタジオの間にある通路のベンチに、中年男性が座っていた。
そして男性は私に気付くと、不機嫌そうにこちらに振り向いた。
「君は確か……」
一気に表情が緩む。
「お久し振りです。1年振りになりますね」
この男性が、スタジオGIGのオーナーだ。
「そうか、あれからもう1年になるか…
まあ、こっちに来て座りなさい」
Gを可愛がっていたオーナー…
去年の事件は、オーナーにとって悲劇的なものだったに違いない。
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