薄暗いホーム…
下り側には、私と他に5人が待っている。
虫の羽音が耳元を通り過ぎたその瞬間―
羽音とは違う、金属的な音が耳の中に響いた!!
キィィィ――
な、何?
これは朝と同じ――
突然ポケットに入れていた携帯電話から、曲が流れてきた!!
こ、この曲は【one!!
去年のあの事件以来、着うたから外しているのに…
私は携帯電話を、ポケットから取り出した。
あれ?
駅のホームなのに圏外になっている…
え――!!
圏外なのに、なぜ受信してるの?
「も、もしもし…」
「プツ…」
な、何なのよ!!
受信先を確認しようと携帯電話の画面を見ると、電波表示が3本立っていた。
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