家族か…
考えながら電車に乗り、そのまま自宅に帰った。
「ただいま…」
鞄を居間のソファのー上に無造作に投げると、鏡台の前に立った。
やはり、ここしかない――
少し前から、気にはなっていたんだ。
見掛けた、あの長い髪の女の子。玄関に落ちていた、長い髪…
誰もいない筈なのに、時々感じる気配――
私は意を決して、鏡台の一番下の引き出しを開けた!!
小枝子…
私の双子の姉。
あの日、完全に封印された――
奥から、桐の木箱を取り出した。
あ…封印が――!!
小枝子!!
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