逢魔が刻――
現世とあの世が繋がる一瞬…
夕方の薄闇は、まさに境界線が曖昧になる。
1階に下りた私は、いつもの様にソファーに寝転びテレビをつけた。
妙な物音も、気配も何も感じたくなかった。
いつもより、ボリュームを上げた…
どれ位の時間が過ぎたか、ボーっとテレビを見ていると肩を叩かれた。
「うるさいわよ!!」
「あ、お帰り…」
帰宅早々、母が怒ってボリュームを下げた。
「あんた、外までテレビの音が響いてるわよ」
「あ、うん…」
台所に向かう母に、気になっていた事を尋ねた。
「ねえ母さん…
サトシは元気でやってるのかな?
もうすぐ帰るって、メールがあったんだけど…」
母は立ち止まり一呼吸空けて、振り返りもせず答えた。
「当たり前でしょ、もう大会も近いんだし」
母さん…?
.



