突き当たりにある廊下の窓から、夕陽が射し込み眩しくて影しか見えなかった。
「サトシ…」
私はゆっくりと、サトシの部屋の扉を開けた。
静かな空間…
やはり帰っていない。
部屋の中を見回すと、窓が少し開いていて風が吹き込んでいた…
なんだ、風の音だったのか。
窓を閉め部屋を出ようとした時、何かを踏んだ――
「痛っ!!」
慌てて足下を見ると、キラキラと床が光っていた。
ガラス…
ガラスの破片?
吹き込む風で落ちたのか、去年家族3人で撮った写真を入れたフォトスタンドが、床に落ちて割れていた。
破片を集めて机の上に、ひとまず置くと部屋を出た。
1階に下りようと廊下を歩いていると、背後に気配を感じた。
急いで振り返ると、逆光でよく分からなかったが、誰かがそこに立っている様に見えた――
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