え――
私は驚いて、そこから自宅まで走った。
自宅の前に着くと、既に居間に灯が点いている。外には車…
母が帰宅している様だ。
「ただいま!!」
玄関の靴を見るが、誰も来ている様子はない。
私は急いで靴を脱ぐと、居間に入った。
「小夜子!!
もっと静かに上がったらどうなの?
あんたも、女の子なんだから」
私は台所に向かって歩きながら尋ねた。
「さっき…
誰か来なかった?」
「何を訳の分からない事を言ってるの?
早く手を洗って来なさい。ご飯にするわよ」
では、さっきの女の子は一体どこに…?
そう言えば先日、オバサンも妙な事を言っていた…
私に似た何者かが、周りにいるという事なのか?
鏡台が、目の端に映った――
いや、そんな筈はない…
.



