坂道を駆け下りた為、いつもより早く駅に着いた。
でも、さっきの後ろ姿は、サトシだと思ったんだけどな…
「おはよう」
智子だ。いつも遅い私が先に来てるので、かなり驚いてる。
私達は直ぐに改札を抜け、ホームで電車が来る時間を待つ事にした。
それにしても…
昨夜の声や、さっきの人影は一体何を意味しているのだろう？。
大学に着くと、校舎に入った所で智子と別れた。
私は英文学科、智子は心理学科で学科が違うからだ。
教室に向かう廊下を歩いていると、突然耳鳴りがし始めた。
キィィィ――
これは、昨夜と同じ感じだ!!
慌てて鞄から携帯電話を取り出すと、昨夜と同じ様に圏外と表示されていた。
この空間が歪む感じは、全く同じだ――
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