風呂から出て自分の部屋に上がると、ベッドに寝転びケータイ小説サイトを開いた。

風呂に入っていた1時間程の間に、数人が自分の書いた数頁を読んでいる。


小枝子があれだけ熱中した気持ちが、少しだけ分かった。


私はそれから、朝方まで小説を書き続けた。



翌朝――

余り睡眠もとれず寝不足だったが、毎朝智子と待ち合わせをしている高山駅に向かった。


駅までの坂道を目を擦りながら歩いていると、前方の踏切り付近に見た事がある後ろ姿…


あれ…
あの後ろ姿サトシ?


急いで坂を下り、その後ろ姿を追った。

その男の子は踏切りを渡り、駅の方へと曲がった。


急いで踏切りを渡り駅の方を見たが、その姿は既に無かった…


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