林を抜けると、岩盤地帯に入った。
一気に視界が開ける…
岩盤地帯だけに、高い木も無く麓の景色が一望出来る。
綺麗な風景だ。
風も気持ち良い…
誰もがその風景に見とれて、立ち止まっていた時――
ドンッ
私は突然、誰かに背中を押された!!
「きゃあ―――!!」
そして、岩盤地帯の急斜面に滑り落ちた!!
幸いにも、5メートル程下の斜面のとび出した岩で止まった。
「ふう…」
恐る恐る岩の下を見ると、その下は何十メートルも何の手掛かりも無かった…
一歩間違えば、大惨事だった。
それを考えると、膝がガクガク震えてきた…
私は慌てて駆け付けた、会長と数名の男性に助け上げられた。
「バカ野郎!!
危険な場所なんだから、注意して立っておけよ!!」
私は会長に、真顔で怒鳴られた。
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