私達は再び静寂を取り戻した、境内の本堂に上がる階段に並んで座った。


そしてその場所で、静かに今迄の事を思い出した…



沈黙を破る様に、真ん中に座っていた私は、安堵の溜め息と同時に呟いた。

「終わったね…」


「そうだね…」

智子が自分の手の傷を見詰めながら言った。

すると順子が突然立ち上がり、振り向いて笑った。

「じゃあ帰ろうか!!」



私達はついに、圏外から生還した――


.