ミーティングが終わり、彩香に話し掛けようとしたが、避ける様に部屋を出て行った。
弁解の余地さえ、与えてもらえない。彩香は深く傷付いているだろうに…
明日の登山の時、きっと話をする機会もある筈だ。
複雑な心境のまま校舎を出ようとすると、突然声が聞こえた――
「危ない!!」
ガン!!
ガラガラガラ…
声に驚いて驚いて立ち止まると、数メートル先にパイプ椅子が落ちてきた!!
な、何!!
今、私を狙ったの?
「大丈夫ですか!!」
長谷部君が走って来て、周囲を見渡した。
「一体誰が…」
その時、校門を出て行く1台の自転車が目に映った。
あ、彩香――
その後気分が悪くなった私を、長谷部君が駅まで送ってくれた。
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