電車に乗り、最近の出来事や今届いた読者メールの事を考えると泣けてきた。
記憶の奥に沈めていた、辛い出来事の数々が…
中学生の時、いじめられていた記憶が…
心の暗闇が、少しずつ頭をもたげてきていた。
自宅に帰り玄関の鍵を開けると、直ぐに自分の部屋に駆け上がった。
不安で、心臓の鼓動がいつもより早い…
小夜子、順子…次は私に違いない。
身辺に起きる出来事が、自分を追い詰めていくのではないかと…
その思いが、弱い心を支配しようとしていた。
翌朝――
いつもの様に小夜子に駅で会い、電車で大学に向かう。
「智子…あんた顔色悪いけど大丈夫?」
「あ…うん。
少し寝不足なだけ…」
まだ何の確証も無いし、ただの私の思い込みかも知れない。
小夜子にはまだ話せない。
しかし、この思いが事態を悪化させていった…
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