「小夜子…
そういえば今日、倉橋さんから預かった物があったんだ。
はいこれ…
『ずっと持ち歩く様に』伝えてくれって言ってたよ」
私は鞄から白い封筒を取り出すと、小夜子に手渡した。
「ん…何だろう?」
小夜子は中身を透かして見ていたが、結局確認もしないでそのままポケットに入れた。
2人を居間に残して、私は階段を上がった。
今日は何とかなったけど、このままではいずれ3人とも殺されてしまう…
解決する方法を考えなければ――
鞄を置き、服を着替えて居間に戻ると、小夜子か何か決心した様に話し始めた。
「2人共、当然分かっていると思うけど…
このままでは、いずれ3人とも殺されてしまう。
それに、いつまでも怯えながら生活するなんて、精神的にも不可能だと思う。
そろそろ、本当の決着を付ける時でしょ!!」
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