気が付くと、私は居間の窓際に横になっていた――



「小夜子、智子が気が付いたよ!!」

耳元で、順子の声がした。

すると小夜子が台所から走って来て、私を抱き締めた。


「痛た…
小夜子痛いってば」
「あ…ごめんごめん。
でも本当に、間に合って良かったよ」


そうだった…
私はもう少しで、あの女性に――

身体を起こして自分を見ると、服の至る所に穴が開き、傷だらけになっていた…


隣りで順子が優しく言った。

「大体、片付けはしたけど…

その服は、着替えた方が良いよ。
セクシー過ぎるしね」

「あ…あはは。
そうだね、着替えて来るよ」


全身の痛みに耐えながら、私は立ち上がった。

そして鞄を持ち上げた時に、倉橋さんの伝言を思い出した。


あ、そういえば…


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