「お疲れ様…」

彼に特に話がある訳でも無く、ただ並んで座っていた。

そこに、彩香が入って来た。

「お疲れ様で~す」


いつもなら私の所に擦り寄って来るのに、無視して離れた位置に座った。

もしかして、この状況をかなり誤解しているのでは…


説明しようと思い、席を立とうとした瞬間――

「よ―し、そろそろ始めるぞ~!!」

蝉川会長が、部屋に入って来た。


仕方ない、ミーティングが終わってから話をしよう…


土曜日の集合場所や用意する物の説明で、ミーティングは終了した。

「じゃあ、最終的なルート説明や確認は金曜日にするからな」

バタバタと皆が席を立つ。


「あ、彩香!!」

私が呼び止めても、鋭い目で睨み付けると無視して外に出て行った。


彩香…


.