え、なぜ…
なぜ嘘を吐くの?
あの22年前の写真に、3人で並んで写ってたじゃない。
「小夜子…
どうかしたの?」
「ううん、何でもない……
着替えてくる」
変だ。
絶対におかしい…
母は何かを隠している。
私は階段を上がりながら、必死で考えた…
でも何を?
一体何の為に?
当然、直接聞いても答えてくれる筈はないし…
私は釈然としないまま、部屋に入ると着替えを済ませた。
何とも言えない違和感が、私を包み込んでいた。
これも調査が進んでいけば、自然と分かってくる事かも知れない。
私は階段を下りて、再びリビングに向かった。
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