順子は私の話に同意して頷いた…
その時、私はふと引き出しにあった写真の事を思い出した。
よろめきながらも、テレビの横にある小さいタンスへと歩き、引き出しを開け写真を取り出した。
あ――!!
よく見ると、若い頃の写真だが、この母の隣りの女性は孝子さん…
智子の母親だ。
「か、母さん…」
え――?
写真を覗き込んだ順子が呟いた。
「母さん…って、このもう1人の女性が、順子の母親なの?」
私は驚いて聞き返した。順子はかなり戸惑っていたものの、ハッキリと答えた。
「間違いない…
若い頃の写真だけど、間違いなく母さんよ」
一体、これはどういう事なの?
写真の日付は今から22年前…
つまり、今20歳の私達はまだ生まれていなかった時だ。
母親達は、私達が生まれる前からの知り合いという事になる!!
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