窓の外が明るい…
夜が明けたんだ。
「痛…!!」
頬の爪痕が、チリチリと疼く。
私は1階に下りる事も出来ず、ベッドの上に膝を抱えて座っていた。
昼前――
玄関から物音がして、母の声が聞こえた。
「小夜子、少し用事で出掛けてくるからね!!」
私はベッドから下りると、部屋の扉を開けて答えた。
「うん、分かった」
私はようやく1階に下りると、リビングに入った。
机の上にあった図面が無い…
どうやら、頼まれた仕事に行ったみたいだ。
ダイニングに行くと、食卓の上に目玉焼きと食パンが用意されていた。
冷蔵庫からアイスコーヒーを取り出すと、椅子に座った。
私はアイスコーヒーを1口飲んで、ふと気が付いた。
今この家には、私1人なんだ…
.



