その話を聞き、私は当然の事だと思った。

他人の記憶を操作する研究なんて…
人として、してはならない研究だ。


「誤解されているかも知れませんが…

あの研究は、記憶を操作したりする事を目的としたものではありません。


現在は脳にできた腫瘍を取り除く場合、記憶を失う可能性がある場合は、手術をしてはいけない事になっています…

それが原因で、生命を落とす患者が、多数いるのが実情です。


部長はその人達を助ける為に、記憶を保存する研究をしていたのです。

保存出来れば、手術する事が可能になりますから…


医師になった時、それが原因で患者を死なせてしまった事を、今でも後悔しているそうです……」



初めて聞く話だ。

そういえば、私は母の口から仕事の話を聞いた事がない…


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