境内に彼の笑い声が、高らかに響き渡る。
「毅…
私がどれだけ可愛がっていたのか、知っていたでしょ?
それなのに――!!」
「馬鹿だなあ…
所詮は、猫は猫だろ!!
それに、そもそもそんなに一緒に暮らした事もないお前を、本当に姉だなんて思ってる訳ないだろ!!」
茜さんは、目からポロポロと涙を流しながら言った。
「『身近な犯人』が、毅だったなんて…」
その時――
白い猫が彼の肩に爪を立て、喉元に噛み付いた!!
「な、何をするだこいつ!!」
猫は彼を引き倒すと、ズルズルと穴の方に引き摺って行く――
茜さんはその状況を、涙を流しながらも冷淡に見詰めていた。
そして、彼を見下ろしながら冷酷に言い放った…
「その子はね…
自分を殺した相手を、道連れにする為だけに甦ったのよ。
残念ね…
さよなら……」
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