「ふん…
それだけではないよな!!」
不意に石段の方から声がした。
「俺も使って、大学や同好会でも居場所を奪ったもんな!!
ははは!!
姉さんもエゲツないぜ」
私は一瞬目を疑った。そこに立っていたのは紛れもなく…
「は、長谷部君?」
彼は茜さんの側に歩いて行った。
「姉さん、朝っぱらから呼び出さないでくれよな!!」
姉さん…
ど、どういう事?
いや、彼を初めて見た時、誰かに似てるとは思ったんだ。
茜さんだったんだ!!
彼は茜さんの後ろに、右足を前に出し軽く前で腕を組んで立った。
「姉さん…
もう面倒だし、手伝うのはこれが最後だぞ。
良い子ちゃんぶるのは、疲れるんだよ…
そもそも、何でこんな事してるのか聞いてないしさ」
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