「この子はね、私が16歳まで一瞬に暮らしていた猫なのよ」
え…!!
あ、茜さんの猫?
「私は高校1年生まで、家庭の事情で高山の祖父の家で暮らしていたの…
そう、このすぐ近くのね。
両親が離婚し、私は母に引き取られる事になったものの、母と2人だと生活が苦しいから、預けられていたの。
その時、寂しい私をいつも慰めてくれたのが、この子…
ずっと一緒で、私の唯一心の支えだったのに――!!」
そこまで話すと、茜さんは感情が抑えきれず、激しく涙を流し始めた。
「それなのに!!
ある日学校から帰宅すると、この子の姿が見えない…
胸騒ぎがして探していると、首塚にこの子の首が並べてあるのを見付けた!!
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