私は神社の境内に、ついに追い詰められた。


見覚えがある…
ここは、私が猫を埋めた場所に間違いない。


緑の苔が生えた古い急な石段を、30段程上がった所にある神社…

周りを大木に囲まれ、昼間でも薄暗い。


風通しの悪い50坪程の境内は、ジメジメとして湿気に満ちていた…



そう、あれは確かあの木の根元に――


猫を埋めた場所を見ると、大人が入れる程の大きい穴が開いていた。


「今度は、あなたがあの穴に入るのだ!!

さあ…さあ!!」



もうダメか…

中学生の時は、バラバラに切り刻んでは喜ぶ私を、あの2人が身を呈して止めてくれた。

元凶であるイジメも、あの2人が止めてくれた。


私はあの2人に、支えられて生きてきたんだな…


でも今回ばかりは――


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