老婆は私の目の前に歩いて来ると、睨み付けながら厳しい口調で言った。


「あの日…
私は背後からいきなり掴まれ、有無を言わさず鎌で首を落とされた。

忘れたとは言わせぬ!!」


老婆の姿が、白い老猫に変わった!!

その姿を見て、私は一気に思い出した。


首塚の奥にある石階段を、登り切った所にある神社…

夕暮れにその神社の境内に穴を堀り、首の切れた白い猫を埋める自分の姿を――!!


あの時の猫……


私は自分の死を覚悟した。


しかし私には、あの時の状況が不鮮明で前後の事があまり思い出せなかった。


白い猫を一体どこで…



私は徐々に、その神社へと追い詰められていった――


.