時間と共に、明確になる記憶…
私は一体、どうすれば良いの?
誰か教えて…
突然埋まった空白と、リロードされた記憶…
私は一晩中、ベッドの上で泣き明かした。
写真もアーチェリーの矢も、小枝子が作為的に用意した事だったんだ。
それ程までに、黙っていた私を許せないのか…
金曜日の朝――
私は両親と顔を合わせない様に、自宅を出た。
とても今、顔を合わせる気になれない。
いつもより早い電車に乗り、早々に本町駅に着いた。
こんなに早く来る必要は無いが、とにかく家からは離れたかった…
「順子ちゃん!!」
「あっ…
おはようございます」
改札の外で、偶然茜さんに出会った。
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