翌日――

大学に行くと、午後から臨時休講になっていた。


今日はバイトも休みだし特に用事もない…

時間があるし、私は茜さんの手伝いをしようと思いメールをした。


直ぐに返事があり、「午後からライブハウスで準備をする」との事だった。


私は学食で軽く昼食を済ませると、大学を出た。



校門を出てすぐの所で、涼子の後ろ姿を見掛け声を掛けた。

「お―い、涼子!!」


振り向きもしない…
聞こえなかったのか?

もう一度声を掛けようと、息を吸い込んだ時、涼子の姿が路地の方向に消えた…


並木通りと駅前通りの間の路地は、昼間でも女性の1人歩きは危険だ。


私は様子を見る為、涼子が曲がった道の入口に行き、路地裏を覗き込んだ。


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