講義が全て終わり、昨日交代した事で今日はバイトが無くなった。
私は久し振りに、真っ直ぐ帰宅する事にした。
並木通りを、ブティックのショーウィンドーを眺めながら駅へと向かっていた。
その時――
不意に背後から、ドンッと背中を強く押された!!
当然の様に何の準備もしていなかった私は、バランスを崩し前方の道路に両手をついて倒れた!!
私は慌てて振り向いたが、そこには誰もいなかった…
並木通りは、遠くまで見渡せる一本道だ。
隠れる場所など無い筈なのに!!
でも間違いなく、誰かに背中を凄い力で押された…
ふと道路に目を落とすと、今自分が手をついた場所に、釘が上を向いて刺さっている板が落ちていた。
釘――!?
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