「すいません、遅れちゃって…」
「ううん、私も今来た所だから」
茜さんはそう言うと、優しく微笑んだ。
5分程雑談をした後、私は追悼イベントが気なっていたし、参加したいと思っていたので尋ねた。
「追悼イベントは、順調でなんですか?
私も手伝いますから、何かあったら言って下さい」
「うん今の所は順調よ。
人手が必要な時は声を掛けるからお願いね。
それはそうと、あのCDはどうなった?」
私は話に夢中で、用件をすっかり忘れていた。
「あ、そうそうCDですよね。
完成したので、茜さんに渡そうと思って来たんでした」
そう言いながら私は鞄の中から、用意してきたCDを茜さんに渡した。
「やった」
CDを受け取ると、茜さんはCDを掲げて無邪気な笑顔を見せた。
.



