涼子!!
私を尾行しているのは涼子ではないかと、実は少し疑っていた…
本屋の片隅で涼子と立ち話をしていると、直ぐに茜さんとの待ち合わせ時間になった。
「あ、私行かないと…
じゃあね涼子」
私はそう言うと、本屋を出ようと出口に向かって歩き始めた。
もうすぐ出口という時、背後から涼子が何か言いたそうに声を掛けてきた。
「じゅ、順子…」
私が振り返ると、俯いて横に首を振りながら小さな声で言った…
「い、いや
やっぱりいい…」
何だろう?
ハッキリ言えばいいのに…
私は本屋を出て本町駅に向かった。
少し遅れたかも知れない…
私は急いで横断歩道を渡った。
横断歩道を渡ると、茜さんの姿がすぐに目に入り、私は頭を下げながら急いだ。
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