私はその針も同じ様にロッカーに保管すると、コンビニを出た。


針…か。
一体何が起きているのだろう?

考えながら歩いていると、不意に背後に人の視線を感じた。


素早く振り返ると、路地裏に走っていく後ろ姿が見えた!!

誰かが、私を尾行している――


急いで30メートル程引き返すと、路地裏に続く横道を覗き込んだ。

既に姿は見当たらなかったが、そこには残り香が…

この香りは――!!



いや…
同じ香水なんてどこにでも売っているし、確証もないのに他人を疑うのは止めよう。

私は再度、駅の方向にある本屋に向けて歩き始めた。


駅近くの本屋に入ると、意外な人物に声を掛けられた。

「順子」

「涼…子?」


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