バイトが終わり引継ぎを済ませると、私は携帯電話を確認した。

茜さんからの返事が、届いているかも知れない。


着信メール1件――

茜さんからだ。

19時から本町駅裏にあるライブハウスで、来週の追悼イベントの打ち合わせをする…か。

とりあえずそれまで、少し本屋にでも行って時間を潰すしかないな…


私は制服を脱いで、コンビニから出る準備を始めようとした。


「痛っ!!」


制服を脱ごうとした瞬間、背中に軽い痛みを感じた。


今度は何…?

制服を脱いで背中を確認すると、来た時と同じ様に制服の背中部分に裁縫針が、内側に向け刺さっていた。


さすがに、私は動揺した…

さっき裁縫針を抜いた時に、制服の隅々まで調べていたからだ。


見落としたのか?
それとも…


涼子はまだ店内に残っていた。


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